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サマルカンド / Samarkand
ウズベキスタン第2の都市、サマルカンド
首都タシケントに続く、ウズベキスタン第2の都市サマルカンドは、ティムール朝を築いたウズベキスタンの英雄アミール・ティムールゆかりの地です。
タシケントから特急列車アフロシャブ号で2時間10分、サマルカンドに到着です。アフロシャブ号は、サービスクルーが笑顔で迎えてくれ、車内ではドリンクと軽食サービスもあります。
国内線でも約40分とタシケントからのアクセスは良く、時間のない方にはタシケントからの日帰り観光も可能です。
世界文化遺産「文化交差路サマルカンド」
オアシス都市のサマルカンドはシルクロードの要所としても栄え、またティムール朝の首都としても栄えた歴史的な遺産都市で、東西文明の交差路として重要な役割を果たしました。
サマルカンドは旧市街と新市街に大きく分かれますが、ほとんどの歴史的遺産は旧市街に集中しているので、旧市街を歩いてまわるのがおすすめです。
サマルカンドは2001年に「文化交差路サマルカンド」として、ユネスコ世界文化遺産に登録されました。ウズベキスタン国内で観光客が最も訪れる場所であることはもちろん、海外からも多くの観光客が訪れるウズベキスタンで最も有名な観光地の一つです。
芸術的な美しさで心を魅了する「青の都」
旧市街の歴史的建築物へは、ゆっくり街歩きをしながら訪れてみては?「青の都」と象徴される歴史深く美しいサマルカンドは、一度訪れるとその魅力の虜になるでしょう。
観光ポイントは、英雄ティムールの残した壮大な遺産です。14世紀にティムール朝を築き、サマルカンドを首都としたティムールは、世界で最も美しい都市にしようとしました。サマルカンド観光で必見なのは、ティムールが築いたイスラム建築物。これらの壮大な建築物が14〜17世紀に建てられたとはまさに驚きです。
サマルカンドが「青の都」と呼ばれる理由
サマルカンドと言えば、何と言っても「サマルカンドブルー」と呼ばれる美しすぎる「青」が有名です。
イスラム美術のタイルに使われている色は、青・白・黄・赤・黒・茶の6色。サマルカンドのタイルは青の割合が圧倒的に多いのが特徴で、幾何学模様の青のタイルやモザイクと、サマルカンドの青い空が見事に調和し、その美しさから「青の都サマルカンド」と呼ばれているのです
サマルカンドブルーは、国で認定された職人によって伝統的に受け継がれています。中でも有名なのは、サマルカンドブルーを使用した「マジョリカ焼」という陶芸です。サマルカンドのマジョリカ焼は、お土産としても手軽に購入できます。
Contents
MUST TO VISIT
レギスタン広場 Registon Square
ティムール朝の支配力の強大さと華やかで発展した文化の象徴として、数多くの偉大な建築物を残したその代表的な遺産です。正面左から、ウルグベクメドレセ、ティラカリメドレセ、シェルドルメドレセと、壮大なメドレセ(神学校)が並びます。ソ連時代は、無神論を唱えていたソ連によって宗教施設は破壊されたり、倉庫などに使用されたりしましたが、レギスタン広場のメドレセは芸術的な価値をソ連によって認められていたので、破壊されることはありませんでした。
ウルグベクメドレセ Ulugbek Meddressa
1420年に建てられた、レギスタン広場の3つのメドレセの中で最古の建造物です。ティムールの孫で天文学者ウルグベクが、このウルグベクメドレセで自ら教壇に立ったと言われています。当時は、1000名以上の学生がイスラム神学、数学、哲学などをここに寄宿して学んでいました。
ティラカリメドレセ
レギスタン広場正面中央にあるティカラリメドレセは、金箔の天井と礼拝堂が煌びやかで「金箔の神学校」の意味の名を持っています。1660年に建てられ、何と言っても、美しく鮮やかで繊細な黄金の天井と礼拝所が一番の見どころです。礼拝所は修復に金が3kg使われたという話も残っています。また、ソ連時代の修復の様子も展示されています。
シェルドルメドレセ
1630年に建てられた広場正面右にあるシェルドルメドレセは、「ライオンが描かれたメドレセ」という意味を持っている通り、人面とライオンのタイル装飾が有名です。イスラム教は偶像崇拝を禁止しており、このタイル装飾は、当時の支配者が自分の権力誇示のために造ったと言われています。山川出版社の高校教科書「世界史」の表紙にも使われています。
グリ・アミール廟
青いタイルの装飾が美しいのも特徴的な、ウズベキスタンの英雄アミール・ティムールが眠る霊廟です。「支配者の墓」という意味を持つグリ・アミール廟には、ティムールと彼の息子、孫なども眠っています。
霊廟内の中心にある黒い墓石がアミール・ティムールの墓で、室内の装飾もまた美しく、魅了されます。この墓石から3m下がった地下の全く同じ位置に、本当の亡骸が入っている本当の墓石が置かれています。その場所は一般公開されておらず、厳重に保存されています。
ビヒハニム・モスク
1404年に完成した当時のイスラム世界最大のモスクで、アミール・ティムールによって建てられました。ティムールの権力を示すために、この壮大なモスクを5年で完成したと言われています。中庭の中央には、世界最愛の石のラウヒがあります。「ラウヒ」とは、コーランを置く書見台のことで、願いごとを唱えながらこのラウヒの周りを歩いて3周すると、その願いが叶うという言い伝えもあります。
イスラム・カリモフ像
ウズベキスタン初代大統領イスラム・カリモフ(1938-2016)の像は、市民の写真スポットです。サマルカンドで生まれたイスラム・カリモフは、アフラシャブの丘入口にあるハズラティヒズル・モスクの敷地内の墓に眠っています。
像の近くにあるビビハニム・モスクにもつながるイスラム・カリモフ通りには、おみやげ屋が多く並んでいる遊歩道で、ショッピングスポットとしても街歩きとしても楽しめます。
シヨブ・バザール
ビヒハニム・モスクの隣にあるサマルカンド最大のバザールです。2000年以上も前から、シルクロードの時代を経て続いているという説もあります。旬の果物、野菜、肉、ドライフルーツやナッツ、食料品や衣料など、生活必需品が並び、毎日多くの人が訪れ活気溢れています。チャイハナでは、サムサをタンドール(窯)で焼いているところも見られます。
シャーヒズィンダ廟群
レギスタン広場横にあるタシケント通りをまっすぐ行くと、アフラシャブの丘が見えて来ます。アフラシャブの丘に建つシャーヒズィンダ廟群は、アミール・ティムールとゆかりのある偉人達が眠っています。
美しいサマルカンドブルーで施された霊廟が並び、ウズベキスタンの人々にとっての聖地としても有名です。迫力のある美しい写真が撮れるスポットとしても、多くの観光客が訪れています。
ウルグベク天文台跡
実は「太陽暦」が初めて計算されたのは、ウズベキスタンのサマルカンドの地なのです。ウルグベク天文台の入口を入るとすぐに、大きな六分儀の遺構があります。アミール・ティムールの孫ウルグベクは、ここで1年間365日6時間10分8秒と推測しました。現在の太陽暦とその誤差1分未満で、今私達が使っている太陽暦が生まれたのは、まさにこの場所なのです。
アフラシャブの丘 / アフラシャブ博物館
サマルカンド発祥の地であり、かつてはここがサマルカンドの中心地として活気と賑わいで溢れていました。13世紀にチンギス・ハーンにより破壊され廃墟となりました。現在は、ユネスコの管轄下で遺跡発掘地域とされ、発掘作業が継続されています。
アフラシャブの丘にあるアフラシャブ博物館では、チンギス・ハーンによる破壊以前の様々な出土品が展示されています。入口にある7世紀のフレスコ画は、アフラシャブの丘の古代ソグド人領主の宮殿跡から出土され、当時の婚礼の行進や、東洋からの交易の様子が正確なレイアウトで展示されているという貴重な画として保管されています。
ハウレンコ・サマルカンドワイン工場
1868年に創業された中央アジアで最古のワイン工場です。サマルカンドは日照時間も多く温暖で乾燥した気候のため、ぶどう栽培には適しているので、ワイン産業が広がりました。創業者フィラトフは19世紀に最初のワインとしてOAK BELLOWSを誕生させました。現在もワイン工場として操業しており、工場見学は、1日数回ガイド付で行われます。ワインとコニャックのテイスティングもできます。
コニギル・ツーリストビレッジ
サマルカンドの工芸が盛んだったコニギル村では、ザラフシャン川の支流が流れ緑に囲まれ豊かな自然の中をゆっくり散歩できます。サマルカンドペーパーは、751年に唐とイスラム軍との戦争「タラス河の戦い」で、イスラム軍の捕虜の中にいた紙漉き職人の唐兵によって、サマルカンドで紙漉き技術が伝えられ、さらに西洋に伝わったとされています。桑の木が原材料、最大の特徴は原材料の繊維を細かく切ることによって柔らかい紙になり、繊維が細かいので柔らかいのに丈夫、硬筆筆記用具で書いてもにじまず裏写りしないのが特徴です。2001年にサマルカンドが世界文化遺産に登録されたことを記念し、サマルカンドペーパーの復元活動が開始されました。現在、メロス紙漉き工房では、サマルカンドペーパーの紙漉き体験もできます。
シルクロード・サマルカンド・ツーリストセンター
2022年9月にオープンした、ホテル、会議場、展示会場、エターナルシティからなるサマルカンドでの最新の観光体験&コンベンション施設です。運河沿いの広大な敷地にあるエターナルシティは、各地の歴史的建造物を模した建物があり、その建物内では伝統工芸の見学やワークショップ体験も楽しめます。チャイハナもあり、ウズベク料理を食べながらひと息ついてリラックスもできます。