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ウズベキスタンの旅と文化の情報広場

世界遺産 / World Heritage

エリア / Area

シルクロードの時代にタイムスリップして、世界遺産を訪ねる

かつてユーラシア大陸東西貿易の重要な交差路とされてきたシルクロード。ルートをはじめシルクロードには様々な説があり、未だ多くの学者が調査をしています。そんな神秘的でもあり多くの謎が隠されたシルクロードの十字路とされているのが、ウズベキスタン。「シルクロードのオアシス」とも呼ばれ、シルクロード沿いに成立した都市国家のウズベキスタンは、遊牧生活が基本の周辺中央アジア諸国に比べて早い段階で定住化されました。ウズベキスタン独自の文化と歴史深さはもちろんのこと、シルクロードの繋がりやどこか懐かしさを感じたりもできる不思議な国です。魅力が溢れているウズベキスタンでは、現在ユネスコ世界文化遺産リストに4つ、世界自然遺産リストに1つ登録されています。

そして、ユネスコが民俗文化財・風習・口承伝統などの無形文化財を保護対象とした「無形文化遺産」について、ウズベキスタンでは3つ宣言されています。

世界文化遺産

ヒヴァ 「イチャンカラ」

「太陽の国」と呼ばれるホラズム地方中心都市ヒヴァにある城壁に囲まれた内城都市「イチャンカラ」が1990年に登録されました。東西約450m、南北約650m、城壁内の町全体が登録されています。イチャンカラは外敵からの侵入を防ぐために二重の城壁で囲まれていることが特徴で、「博物館都市」と呼ばれています。城壁の外側はディシャンカラ。街の中心部とカルタ・ミナールなどのミナレットやメドレセの他、10世紀の木造の柱が残されているジュマモスクなどが残っています。ヒヴァだけがソ連時代に登録された世界遺産です。

ブハラ 「ブハラ歴史地区」

「ブハラ歴史地区」として、1993年に登録されました。18世紀後半にブハラ・アミール国の州都となり、その後ロシアの保護国となりましたが、ロシア化の影響を受けませんでした。1924年の民族別国境画定の時にウズベキスタンの州の一つとなり、現在もブハラ州の州都です。かつては「聖なるブハラ」と呼ばれたイラン・イスラム文化の中心地であり、892年から943年にかけて造られた中央アジア最古のイスラム建築であるイスマイル・サーマーニー廟や、ポイカロン建築群など、歴史的景観と建築が今もなお残っています。タジク人も多く住み、ペルシャの影響を受けている町でもあります。

シャフリサブス 「シャフリサブス歴史地区」

カシカダリヤ州の州都で、「シャフリサブス歴史地区」として2000年に登録されました。シャフリサブスとは、ペルシャ語で「緑の町」の意味を持ちます。ティムールの父や子が眠る霊廟やティムールにより築かれた「白い宮殿」という意味を持つアクサライ宮殿跡があります。ウズベキスタンの英雄・象徴とされたティムールが生まれた街であることから、ウズベキスタン独立後、政治主導の観光資源開発が少しずつ進められています。

サマルカンド 「サマルカンド-文化交差路」

2001年登録「サマルカンド-文化交差路」。幾何学模様の青のタイルとモザイクと、サマルカンドの青い空が調和し、「青の都」と呼ばれ、シルクロードの中心的な都市として栄えてきた歴史的な街です。旧市街にはタジク系民族が多く住んでいます。紀元前4世紀から注目され、サマルカンドという名前になる前はマラカンダという街でしたが、14世紀にはウズベキスタンの英雄アミール・ティムールによって、荘厳で美しく、中心的都市のサマルカンドに繁栄しました。600年前から変わらない迫力あるサマルカンドの街並みをゆっくりご覧いただけます。また、2,500以上の歴史的建造物及び考古学的遺跡があり、2001年に文化遺跡保護法を制定するなど、国家レベルでの膨大な文化遺産の修復・保存に取り組んでいます。

シルクロード:ザラフシャン=カラクム回廊

バハウッディン廟

2023年に「シルクロード:ザラフシャン=カラクム回廊」が世界文化遺産として登録されました。
シルクロードの一部であるザラフシャン=カラクム回廊の約866km、ウズベキスタン・タジキスタン・トルクメニスタン3ヶ国共有の遺産として共有されています。
パミール高原を源流としたザラフシャン川からカラクム砂漠へ点在する遺跡や史跡群を言い、紀元前2世紀から紀元16世紀まで交易で栄えたこの回廊沿いの遺跡には、シルクロードを通じて文化や宗教が往来していたことを表すものが数多く残されています。
その一つであるバハウッディン廟は、14世紀の聖人でイスラム神秘主義ナクシュバンディ教団の開祖バハウッディンが眠っている霊廟です。中央アジアの人々にとってメッカに次ぐ聖地とされていて、巡礼者が常に訪れる宗教的に非常に重要な意味を持った、ウズベキスタンでも代表的な場所の一つです。

世界自然遺産

西天山

2016年にウズベキスタンで初めての世界自然遺産「西天山」が登録されました。西天山はウズベキスタン、カザフスタン、キルギス3ヶ国共有の遺産として共有されています。実に3ヶ国の国境をまたぎ、標高700mから4500mの高さに広がり、総延長2500mにもおよぶ世界最大の天山山脈の西側にあるので、西天山と呼ばれています。西天山には、7つの自然保護区と国立公園が3つあります。ウズベキスタンにあるのは、タシケント州のチャトカル国立生物圏保護区で、春になるとチューリップやアイリス、ポピーなどの花々がきれいに咲き、冬にはスキーが楽しめます。

トゥランの寒冬砂漠群

2023年に「トゥランの寒冬砂漠群」が世界自然遺産として登録されました。
カザフスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの3ヶ国共有の遺産として共有されています。
カスピ海とツラン高山に挟まれた温帯の乾燥地帯に広がり、東西約1500km以上にわたる砂漠のこのエリアは、夏は暑く冬は極寒という厳しい気候条件ですが、その過酷な条件に適応した非常に多様性のある動植物が存在しています。

世界無形遺産

2001年「ボイスン地区の文化的空間」(スルハンダリヤ・ボイスン)
2003年「シャシュマカーム」(ウズベキスタンブハラ地方・タジキスタンでの音楽形式)
2009年「カッタ・アシュラ」(フェルガナ盆地の伝統音楽)
2014年「アスキヤ」(ウズベキスタンの即興芸術)
2016年「プロフの文化と伝統」(ウズベキスタンの伝統料理プロフとそれに取り巻く文化)
2019年「ラズギ」(ホレズム地方の伝統的ダンス)
2021年「バフシ芸術」(ウズベク人及びカラカルパク人独自の歴史文化遺産)

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